JFCネットワークは、日本人とフィリピン人の間に生まれた子どもたち(Japanese-Filipino Children:JFC)を支援するNPOです。

特定非営利活動法人 JFCネットワーク

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活動報告2018.09.21

ダバオオプションツアー報告です♪

ダバオのオプションツアー報告です♪ 引率して下さった原めぐみさんからの報告になります。ありがとうございます。

 

JFCネットワークのスタディツアーでは毎年お一人ずつホームステイをして頂いています。みなさんからの感想では、このご経験が一番心に残るようです。ぜひ来年はみなさんも♪

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20周年記念会の興奮冷めやらぬ中、8月26日早朝にオプショナルツアー参加者9名は、ダバオへと出発しました。ダバオの空港に到着し、ホテルで昼食をとった後、シスターDaleやクライアントらが待つRGS-COWの事務所へ。20名ほどのクライアントさんが集まってくれていました。

 

はじめにシスターからRGS-COWの組織と活動内容について説明がありました。その後、シスターのリクエストで日本の現状についての話し合いの時間をもちました。まず、JFCネットワークの会員であり、株式会社アバンセホールディングスの代表取締役である林隆春さんから、派遣業の仕組みや研修生制度、そして外国人が日本で成功する方策について語っていただきました。次に、高校教員の舟知敦さんより、高校入試や夜間高校を含む日本の教育制度について教えてもらいました。最後に、一般社団法人Colabo代表の仁藤夢乃さんが、日本で育つティーンエイジャーが直面する性に関する課題とご自身の活動について説明してくれました。クライアントやシスターも積極的に質問され、来日したJFCの母子が直面する主な問題と対策を網羅的に共有することができました。

 

その後、ホストファミリー先が発表され、お世話になる家族とともにシスターが用意してくれたダバオの美味しいフルーツを楽しみ、それぞれのホームステイ先へと向かいました。

  
私のホームステイ先はダバオ市から約2時間離れたところにあるディゴス市でした。高校生のJFCと、その母親、そして祖父母の三世代家族でした。庭でアヒルを飼育して生計を立てており、近所には母親の親戚、数世帯が暮らしていました。COWとJFCネットワークの支援を受け、JFCは日本国籍を取得しているので、日本に行くことが現実的な親子でしたが、日本には知り合いがおらず、情報も全くない状態でした。もし近い将来、来日することになったら、この母子には様々な困難が降りかかるのではないか、そんな不安が頭をよぎりました。今後も継続して連絡したいと思っています。

 

 

27日の朝、ホストファミリーとお別れをしてEdenという公園でホームステイ先での体験について意見交換会を行いました。今回、ホームステイ先での滞在時間は、26日の夕方から27日の早朝までと大変短かったのですが、それでも参加者はみなホストファミリーとの交流の中で素晴らしい経験をされたことが伝わりました。それぞれの家庭環境に関する話を聞き、JFCを育てる母親の仕事や親族ネットワークの有無によって、経済状況や子どもたちの教育環境が変わってくることがわかりました。20周年記念会のパネルディスカッションでもわかったことですが、一言に「JFC」と言っても、背景は異なり、一面的にとらえることのできない、一人ひとりの人生がそこにあるということを改めて実感しました。

 

JFCネットワークのスタディツアーの良いところの一つは、弁護士や教員、団体職員など、専門職につく社会人が多く、参加者とのシェアリングが奥深いことだと思います。また、今年はマリガヤハウス20周年記念会と重なっていたこともあり、会員として長らく関わってきた方や、スタディツアーのリピーターも複数名おり、JFCの抱える問題を一緒に話し合うとても良い機会になりました。

 

企画と引率してくださった尚子さん、シスターDale、そして温かく迎えてくれたホストファミリーの皆様には心からお礼を言いたいと思います。Daghan salamat!!

 

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