ニュース詳細
2025.12.26
2025年12月27日(土)から年明け2026年1月7日(水)まで冬期休業です♪
JFCネットワークは2025年12月27日(土)から年明け2026年1月7日(水)まで冬期休業とさせていただきます。
この間はメールやお電話でのご対応が出来かねますので、よろしくご了承下さいますようお願いいたします。
それにしても、今年は、さまざまな意味で本当に厳しい1年でした。
日本社会の中で排外主義が拡大しつつある今、さまざまな場で影響を受けていると感じています。
高市政権となり、「外国人との秩序ある共生社会」が政策目標として掲げられ、「日本国籍の取得」についての厳格化も今後ますます強化されていくように感じます。
日本社会に暮らす「外国籍」の人たちは、ますます「管理と監視」の対象となり、容易に排除ができる政策を打ち出していくこの現状に、強い憤りと恐怖さえ感じています。
フィリピン生まれでフィリピン育ちのJFCたちは多く日本に移住してきています。彼・彼女たちの中には、「成人年齢の壁」によって日本国籍がある者もいればない者もいます。きょうだいでも姉や兄は日本国籍はないですが、妹や弟は日本国籍がある者もいます。一つの家族の中にも、同じ環境で育ってきても、事情によって日本国籍がある人とない人がいます。にもかかわらず、日本国籍のないJFCたちは、「外国籍」のものとして日本政府から管理と監視の対象となり、保険料の滞納に怯え、毎年の在留期限の更新料(現在6000円)の値上げに(5倍の3万円台にするとか…)家計を圧迫され(家族が4人もいる外国籍家庭は本当に大変な負担です)ています。
今の日本社会の政策と行く末を心配をしているのは、JFCたちだけではありません。若いときに子育てをしながら一生懸命働いてようやく永住権を取得したにも関わらず、病気や歳のせいで若いときのように働けなくなって取得が少なくなり、今は、非課税となっているフィリピン人の母親たちもまた、いつ永住権をはく奪されるかと気が気ではありません。
日本国籍の取得の厳格化、を打ち出したことに影響を受けてなのか、国籍法12条で日本国籍を喪失した未成年のJFCが国籍法17条の日本国籍再取得を目的に来日するために、査証申請をしてもほとんど認められなくなりました。昔は「国籍再取得を目的」とした査証申請は優先的に考慮して100%発給して頂いたにも関わらず、です。
また、日本国籍を持つJFCを育てるフィリピン人母が子どもと一緒に長期滞在の査証申請(いわゆる”JFC査証”)は、ほぼ全滅に近いくらい許可されなくなっています。
JFCネットワークのクライアントさんの約7割は在フィリピンになります。そのため、経済的に弁護士費用が払えない人たちがほとんどのため、日本弁護士連合会の法律援助を利用して本人負担がなく裁判をすることが可能となり、JFCたちの救済ができていました。
しかし、近年、日弁連委託援助の審査も厳格化し、成人の認知請求事件について援助が許可されないケースが多発しています。そうなると、JFCたちは弁護士費用が払えないために、認知請求をあきらめざるを得ないという事態が起きています。
こうしたことを考えると、2026年はますます試練の多い年となりそうです(泣)。しかし、JFCネットワークは、たくさんの皆様方の知識と知恵を結集して、一つひとつの問題や課題に丁寧に対峙していこうと思います。
日本社会にはすでに多様な背景を持つ人々が暮らしています。違いを受け入れる過程では多かれ少なかれ衝突や誤解も生じることは避けられません。しかし、互いの違いを理解し、尊重することを学ぶことは、どんな社会においても、人々が安心して暮らせる包摂的な社会構築のためには重要です。日本の教育の中においても、英語教育の重要性がうたわれていますが、日本政府が「グローバル化に対応できる人間教育」を目指すのであれば、日本社会に暮らす多様なルーツの人々のことを知ることや交流をする機会を学校教育の中でも積極的に取り入れていく方がより健全で効果的ではないのでしょうか。
ところで、みなさま、JFCネットワークは今年度の寄付目標額に達することができませんでした…。あと5日今年も残っております! 年末最後の応援としてご寄付を頂けましたら嬉しいです!!
https://www.jfcnet.org/support/donate/member/#01
今年も大変大変お世話になりました。
来年も引き続きご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます!
みなさま、どうぞよいお年をお迎えください。
※事務所近くの新宿中央公園のイルミネーションが美しいです。

