このたび、特定非営利活動法人JFCネットワークの理事長を務めさせていただくことになりました(2019年3月9日付)。
　子どもたちが自分たちで声をあげることはとても難しいことです。親も弱い立場にある場合は、声をあげることはますます難しくなります。ようやく声をあげることができても、国や、大人などより力のある人たちの声にかき消されがちです。
　私たちJFCネットワークでは、そうした子どもたちの中でも、フィリピン人と日本人を親に持つ子どもたち（JFC）に焦点を当て、人間として、子どもとして、彼らが本来有するべき尊厳や権利をもって生きていくことができるよう、お手伝いをしています。
　彼らの抱える問題は、様々です。認知、養育費、国籍、在留資格など、法的な問題。外国につながる子どもとしての教育の問題。フィリピン人と日本人の親を持つ子どもとしてのアイデンティティの問題。父親との関係が十分に確立されていない場合などには、生活の問題も立ちはだかります。残念ながら、JFCやその母親は脆弱な立場に置かれやすく、人身売買をはじめとする搾取から彼らを守るという課題もあります。
　私たちJFCネットワークでは、法的な問題を中心に、そうした課題に一つ一つ取り組んでいきます。子どもたちの笑顔が少しでも多く見られるように、皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

　弁護士　鈴木雅子